SGJ通信

徹底した教育で生産ラインが大幅に変身・・・日産自動車

 5年ぶりに日産自動車を見学し、大幅に改善された生産ラインに接しました。日産自動車は『同期生産方式』として、生産方式改革の先端を切りましたが、その後、『トヨタ生産方式』に主役を譲っていました。5年前に見学した時には、ゴーン社長の強い指示もありということで、トヨタ生産方式の思想も取り入れながら、生産ラインの改善を実施中でした。しかし、搬送について言えば、「重力に頼るな」という自動化の原則を無視した「ローコストオートメーション」を実施し、見学途中にチョコ停に何回も出会いました。今回はそれらの不完全さが見当たらず、安定した見事な生産ラインとなっていました。

 

  ラーニングセンターで、実践力を重視する教育体系の紹介があり、生産体制の改革は、充実した教育体制の成果によるものと感じました。「わかる」「できる」「うごける」の3ステップを実践することを前提にしたカリキュラム、テキスト、教材を提供し、「モノづく大学」で、じっくり研修を行い、研修は、単なる座学でなく、実物を使った実習中心です。実物でのCAD/CAM、プリント基板を使った回路実習、トヨタのプリウスの実物エンジンなどを使用しての構造検討、また、設備面では、各種の機械を使った加工実習、ロボットの活用などの実物教育が紹介されました。〇〇工学出身者を自動車工学の専門家に育て上げる教育だとの説明がありました。また、これらの教育は、国内外の工場の技術者の全体のレベルを早急に上げねばならないので、テキス作りにも力を入れているとのことです。

 

 見学した乗用車4車種混合の組立ラインでは、これらの教育が行き渡った感じで、効率よく編成されていました。工程内搬送は小型の無人搬送車が多数使われ、部品のピッキングから搬送・分配も自動的に効率よく実施され、要員の配員も適正で『同期生産方式』による効率化が見える化された状態になっていました。

 

 教育システムの充実と標準化の徹底でトップダウンによる効率化は推進されましたが、トヨタ生産方式に見る「現場ベースの改善」がどこまで推進されるかが今後の課題と感じました。

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