SGJ通信

農作物収穫ロボットの研究発表会を聴講して

 このたび、精密工学会生産自動化専門委員会で開催した「農作物収穫ロボット」に関する発表会を聴講しました。7月に行われた千葉大学の植物工場見学と合わせ、農業のあり方に関する認識を深め、農業の自動化の必要性と、実現のための課題を探ることが出来ました。我が国は、農業人口の高齢化などもあり、食糧自給率は40%から向上できそうもない状況です。これを脱するためには、「儲かる農業」の実現に向けた多様な運営形態の対策が必要で、農業の産業化、活性化に向けた農水省の対応策が活発化しています。その一環として、栽培システム全体の効率化と、各種作業の自動化・ロボット化を含めた研究・開発が植物工場として進められています。千葉大学では人口光活用型、愛媛大学は太陽光活用型、大阪府立大学では、人口光・太陽光両面より研究・開発を進めています。

 

 農業生産の自動化では、生産現場の多様な環境変化にあわせ、植物の生育状況を把握することが必要であります。各種センサーを搭載した生育診断ユニットがハウス内を走行し、収穫ユニットで、果実を収穫することになります。キュウリなどは、1日の成長速度が速く、翌日になると長過ぎて半値になってしまうこともあるので、最盛期には、毎日、朝夕収穫する必要があります。また、労働力の大部分は収穫に集中するので、収穫作業省力化のためのロボットの開発が望まれます。

 

 現在、植物工場は、採算のとれるものを対象に拡大し、レタスなどの葉物類、トマト・キュウリ・イチゴなどを中心に推進されています。太陽光活用型を研究している愛媛大学では、かなり大規模な形で実用化し、愛媛大学と関連して植物工場を運営している150人規模の企業があります。また、キューピー、カゴメ、井関農機など、メーカーも参画してきています。農水省では「モデルハウス型植物工場の実証・展示・研修事業」として、全国6か所で植物工場の拠点を整備しました。

 

 植物工場のこれらの各種課題を克服し、植物工場が魅力ある農業として若者があこがれる産業となり、また、植物工場関連産業が有力な産業に育つことを期待します。

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