SGJ通信

強力な改善とエゴの力

  このたび石原慎太郎さんが「エゴの力」という本を出版されました。この本で引用されている事例から、物事を完遂させるためには、それを実行するトップの強いエゴの発揮と、そのエゴの実行に同調する協力者のあり方を改めて感じました。信長、秀吉、家康の例が面白い例です。3人とも戦国の乱世を終わらせたいとの思想は同一ですが、そのためには、まず、信長の強引なエゴの発揮が必要であり、その実行のために、家康は自分の子供を切腹させることまでして信長のエゴに同調しました。また、秀吉は、信長のエゴの発揮をとことん助けました。そして、秀吉、家康とも、自分の出番を察知すると、自分のエゴを発揮して、戦国の世を治めた大変良く出来た例です。

 

 エゴの狙いは一緒でも、その根底にある基本知識の共有化がなければ問題です。明治の日本の改革は「ヨーロッパに学ぶ」を基本としていたので、政権運営の主導者と共通基盤に立つ知識を持つ必要があったのです。明治維新の功労者の西郷隆盛は、ヨーロッパに渡航しなかったので、ヨーロッパ文明の取入れを中心とした明治政権と意見が合わず、自分のエゴを貫くことができませんでした。

 

 中小企業で似たような例が発生します。創業社長は自分の体験を活かして、会社の成長に向けエゴを発揮して会社運営を行っています。そこに、他社で経験を積んだ優秀な人が途中入社すると、創業社長のやっている内容が自分の理想と大幅に異なるので、自分の意見を社長に直接提案し、実行を強要します。そこで、社長と意見が衝突し、退社してしまう例が多くあります。会社を良くする気持ちが一緒なので、信長に対する秀吉と家康の例に学んだ対応をすればよいのにと思う場面によく出会います。

 

 また、大手企業が急激な改善を実施する際に、指導者が強力に改善を実行するが、組織全般に定着せず、一旦、後退し、その後、再実施し、成功している例が多く存在します。何はともあれ、物事を実行するにはトップの強い意思「エゴの力」が必要です。そしてそのエゴを確実に実行するには、トップを支援する同意者の養成が重要です。強力な改善を実行するときに考えておかねばならない事項です。

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